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福岡高等裁判所 昭和24年(つ)152号 判決 1949年11月12日

被告人

白京達

主文

原判決を破棄する。

被告人を罰金五千円に処する。

右の罰金を完納することができないときは金二百円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

理由

弁護人岩成自助の控訴趣意第一点について。

(イ)原判決がその冒頭において「被告人は昨年暴力行爲等処罰に関する法律違反罪により処罰されたものであるが」と認定していることは所論のとおりである。しかし右の事実は、刑事訴訟法第三百十五條第一項にいわゆる「罪となるべき事実」でないから、もとより補強証拠を必要とするものでない。

同第二点について。

(ロ)しかし自首減軽すると、否とは原審の自由裁量処分に属するところであるから、原審が本件について被告人が自首をしたか、否かを確定しなかつたからといつて、審理不盡の違法があるということはできない。この点の論旨も理由はない。

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